藤枝が強い理由、藤枝を評価する理由 藤枝-鹿児島 Review

ついにやります。他チーム分析、藤枝編。5月4日藤枝総合運動公園サッカー場で観た彼らのサッカーに度肝を抜かれました。一目惚れしました。その後、このブログでは「藤枝は強い」、「藤枝は昇格争いをする」と何度も言いました。(誰一人見向きもしてくれなかったですが笑)ですので、6連勝、2位へ浮上したタイミングで取り上げさせて頂きます。

藤枝が強い理由を挙げるなら「攻守ともに明確な原則がある」、「選手は適材適所に配置され伸び伸びとプレーが出来る」、「各選手の役割が明確なのでハードワーク出来る」これらになりますね。どういうことか試合を振り返りながら具体的に確認していきましょう。

選手の個性を活かした起用方法

まず、初期配置から見ましょう。

藤枝のシステムは3-4-2-1。攻守ともにこのシステムで可変などはしません。北陸大出身、現在7ゴールと活躍中の横山がベンチ外でしたが強いです。怪我なんですかね。心配です。3バックをすると守備時、後ろに重くなりがちですが、プレス時と撤退守備では守備の原則が違っていて後ろの重くならないように工夫してあります。守備はこの後紹介します。

3:31~のシーンです。このシーンに藤枝の攻撃の原則が隠されていますね。榎本、久保は外に開き、広くなった中のスペースを杉田、押谷、渡邉が使い、起点作り、そしてサイドに展開と素晴らしい攻撃でした。開始直後に先制されても落ち着いてこのサッカーが出来るのが藤枝の強みですよね。須藤監督のマネジメント素晴らしいです。

僕が見る限り、適材適所に配置されていると思いますが、藤枝サポはどう思いますか?選手の役割も明確で伸び伸びとプレーしていると思います。何より、中京大、東海学園大出身の選手が同カテゴリー、同じ東海地方のクラブを選んだことが悔しいです。そろそろFC岐阜も選手編成、設備投資を見直さないと置いていかれますよ。

それではビルドアップの原則から確認していきましょう。

藤枝の攻撃編

藤枝のビルドアップの原則が分かるシーンがあったのでアニメーションを作成しました。

13:36~ですね。

このシーンのポイントは2つ!杉田と榎本がボールを受ける立ち位置ですね。これがもう少し低かったり、高かったりするとプレスにハマっています。一見、簡単にボールを前進させていますが、多くの細かくて地味な作業、動きが隠されているのです。もともと3バックはボールを前進しやすい立ち位置ですが、工夫しないと簡単にプレスにハマります。3バックの利点を活かしつつ、監督がスパイスを加えたのでスムーズなビルドアップに仕上がっていると思います。

次にビルドアップから崩した藤枝らしさが詰まった同点ゴールの解説をします。

31:31~のシーンですね。

ビルドアップ時はピッチ幅をいっぱい使いながら、最後仕留める時はペナ幅になる形でした。まるでナーゲルスマンが唱える「最小限の幅」という原則のようでした。

次に逆転ゴールです。このシーンには課題が表れているものの、GK内山のキックと杉田のランニングで全てひっくり返した素晴らしいゴールでした。課題があるのに点とるなんて、その課題が解決されたら止められなくなりますね。6連勝中ですが伸びしろ充分です。40:53~のシーンですね。

久保は立ち位置に課題はあるものの、決定力が高く、スピードがあり、運動量が豊富、クロスの質が高いので余裕でお釣りが来ますね。監督が久保の立ち位置を修正することによって彼の良さが消えてしまうかもしれないので修正させるかどうかは難しい所です。今のままでも充分活躍しそうですし、まだまだ若いので修正は来シーズンのキャンプでもいいかもしれません。ただ、ボールを受ける立ち位置が修正されるともう手がつけられない選手になりそうです!!!楽しみですね!!!

藤枝守備の原則(プレス編)

プレスの原則が分かるシーンをピックアップします。まずは46:57~のシーンです。ハーフライン付近の守備原則ですね。

次に50:03~のシーンを紹介します。このシーンはハイプレスからボールを奪い、ショートカウンターに繋げます。58:50~も似たようなシーンでした。

相手陣地でのプレスだと連動して後ろからどんどん人が出てきますね。素晴らしい守備です。勿論、鹿児島がプレス回避しているシーン(15:09~)はありましたが、後半は特に藤枝のプレスがハマっていました。

自陣ペナルティエリア付近まで押し込まれた時は5-4-1でスペースを埋めて守っていました。「エリアによって守備の原則が変わり、それを選手が実行する」口で言うのは簡単ですが、落とし込むにはかなりの労力を要します。監督のエネルギー、熱意は欠かせません。理解する選手、落とし込む須藤監督、共に素晴らしいなと思います。

藤枝の課題①(小笠原、鈴木惇、水野の立ち位置)

大前提として、攻守ともに整備されていて素晴らしいチームです。観客を魅了しつつ、勝利する素晴らしいサッカーです。ただ、課題もあります。藤枝のサッカーが好きだからこそ盲目的にならず、課題について言及したいと思います。

それでは、藤枝の課題を挙げていきます。勿論、どのチームにも課題はあります。藤枝にもあります。ただ、課題がある中で6連勝、2位、伸びしろしかありませんし、まだまだ連勝は伸ばせると思います。久保の立ち位置については先ほど述べたので割愛します。

まずは、水野と小笠原の立ち位置が悪くピンチを招いたシーンです。29:23~ですね。ここはGK内山の素晴らしい判断とセーブでチームを救いましたがピンチの作られ方が悪すぎました。

水野が降りた時、誰が中盤を埋めるのかある程度決めておかないとこのようなピンチを招きます。そもそも水野は最終ラインまで降りる必要はあるのかも議論する必要があると思います。

次は79:42~のシーンです。ここでは鈴木惇がパスを捌いた後、中盤に戻らない事が原因の一つだと思います。決定機を作られ、これもGK内山に救われました。

今後、連勝を伸ばし、昇格するにはこのような隙を見せてはいけません。自ら招いたピンチで未然に防ぐ事は十分可能でした。前半、後半一度ずつ水野、鈴木惇の両ボランチの立ち位置が原因で決定機を作られました。今後、須藤監督はどのような対策を練るのか楽しみです。僕個人の意見としてはボランチの立ち位置を修正しないと昇格出来ないと思います。なぜなら、失点に直結するからです。藤枝サポの皆さんはどう思いますか?意見を聞かせてもらえると嬉しいです。

ただ、鈴木惇、水野は何度も何度も細かいポジショニング修正やプレスバックを行っています。小笠原は何度もオーバーラップしています。55:06~のシーンでは鈴木惇の何気ないプレスバックですが、足を止めなかったことでセカンドボールを回収します。藤枝の選手全員、試合を通してずっと献身的なプレーをしていたので誰も責められません。今後、このようなピンチが作られないように監督が新たな原則や約束事を設定する必要があると思います。

そして須藤監督が凄いのは、この後鈴木惇と小笠原を交代させた事です。当然、80分近くプレーをしていたら疲れは溜まりますし、判断ミスは起こります。暑さの影響もあり、鈴木惇も中盤まで戻る足が無かったのかもしれません。そこで問題点に対して選手交代という方法で対策し、勝ち切ったのは称賛されるべき采配だと思います。

FC岐阜の話になりますが、庄司は相手の間で受ける事を嫌がり、最終ラインまで降りる傾向があります。その結果、中盤では数的不利、中盤スカスカ状態になるのです。横山監督、早く整備してください。選手は自分がボール触りたいですし、触っていた方が活躍しているように見えるから最終ラインに降りてしまいます。そこは監督が「何故、最終ラインに降りないほうがいいのか理詰めで説明」、「ボールを触っていなくても立ち位置を評価する」最低限、この2つをする必要があります。

修正は藤枝が先か、岐阜が先か楽しみにしてます。

藤枝の課題②(WB裏とWBのクロス対応)

もう1つの課題です。正確に言うと課題ではないのかもしれません。攻撃的な守備をする、攻撃的な選手起用のデメリットと言った方が正しいかもしれません。このデメリットをかき消すくらい藤枝の両WBのクオリティは高いのでそこまで気にする必要は無いと思います。個人的にもWBに攻撃的な選手を起用した方が見ていて面白いですし、得点の期待値も上がります。

ここは、軽く聞き流してください。66:34~のシーンですね。

野嶽のランニングに対してシャドーのマークが遅れた時どうするかの対策は必須だと思います。久保のクロス対応は来シーズンのキャンプで練習してもいいかもしれません。個人的には今色々教え込むより、伸び伸びとプレーさせてシーズン終わってから反省しても良いと思います。課題の修正によって彼の個性が消えては元も子もありません。

ここまで課題を述べましたが、かなりハイレベルの課題です。FC岐阜はこの課題が出る以前で止まっているので指摘したことはほぼありません。藤枝の課題を飲食店に例えると、料理の味、価格、インスタ映え、店内内装等は完璧です。ただSNS等の宣伝が足りなかったり、お店の看板が目立ちにくいのでなかなかお客さんが増えない状態です。バズる寸前なのです。(FC岐阜は料理の味が問題でお客さんが来ない状態です。)

昇格の為に課題の修正が必要かどうかは監督、コーチ、スタッフが相談して決める事です。修正するも、修正しないも正解だと思います。だた、僕は修正が必要だと思いますし、逆に言えば修正出来れば昇格間違いなしだと思います。皆さんはどう思いますか?

今後の試合が楽しみですね。

献身性の塊 昇格へのラストピースである渡邉りょう

この試合で一番驚いたのは渡邉の献身性です。移籍直後、それも静岡県内の沼津→藤枝への移籍だと結果が欲しくて仕方ないと思います。しかし、鹿児島戦の1点目のように仲間の為におとりになりスペースを提供したり、ポストプレーで体を張り、裏抜けのランニングを繰り返しライン間で味方が使えるスペースを供給し、守備では1stディフェンダーとして走り続けました。移籍直後の選手がここまで献身的にプレー出来るのは、須藤監督が可視化しやすい結果だけでなく、献身的なプレーをしっかり見て、評価しているからだと思います。

ただ1つ注文するならもう少し強引にシュートを打ってもいいのかなと思いました。ぜいたくな悩みですね笑。

昇格は彼の活躍次第になりそうですね。昇格するには得点力は必須です。形はどうであれ、点が取れれば勝てるのです。昇格するチームには点取り屋のFWが必ずいます。今後の彼の活躍に期待ですね。

ずっと書きたかった藤枝のReview

藤枝のReviewが書けてとにかく嬉しいです。良いところ、改善点、包み隠さず書いてみました。そしていつかFC岐阜も藤枝のような若手とベテランが融合した、攻守に原則があり、見ごたえのあるサッカーをしてほしいです。

8/20(土)に長良川競技場で藤枝のサッカーが生で観られるのが楽しみです。藤枝の魅力はDAZNの画面外に集約されているので楽しみでしかありません。FC岐阜の勝ち筋は「岐阜がセットプレーで事故的な得点、藤枝は攻め込むも決めきれない」これのみだと思います。10回やっても1回勝てるかどうかでしょう。(岐阜が2週間の間に修正していたら分かりませんが、3か月間ずっと同じ課題が放置されたので修正されないでしょう)

藤枝サポの皆様、長良川競技場でお待ちしております。最後までお読みいただきありがとうございました。